中学入試の動向
開校3年目となる仙台二華中学は、中高一貫校のメリットを活かして「新しいエリート校」を作ることをめざし、中学・高校で学習する内容を横断的かつ柔軟に学習することができるようにしています。その期待と関心は依然として高く、2011年度も10.03倍と高い倍率となっています。また、仙台青陵中学では、生徒に自分で考える力、考えを相手に伝える力を身につけさせるべく独自の科目を設けて、教科の垣根を越えた指導が行われています。入試問題は、記述形式の設問が多くの割合を占めるため、論理的思考力や記述力を鍛えておく必要があります。そのためには、高い教科力(国算理社)を身につけることが第一条件です。ほかの宮城県の中学入試は全国的にみれば難易度が高くはありませんが、それゆえに基礎的な学力をしっかり身につけておく必要があります。特に私立中学では基礎学力をベースにして深い理解を求めるような学習を、独自のカリキュラムで進めています。希望の私立中学に合格したが、入学後に中学の学習についていけなくなる生徒が多くいるのも事実です。したがって、とりあえず合格すればよいというのではなく、基礎学力とともに学習習慣や学習方法を身につけ、しっかりとした実力をつけた上で入学していく必要があります。中学入試は、なるべく余力を持って上位で合格するという気持ちで準備することが成功の秘訣と言えそうです。
入試情報
宮城教育大学附属中学校は、例年多くの志願者が受験するために狭き門となっています。私立中学では、受験者数は例年横ばいもしくは若干減少の傾向にあります。しかし、入試制度の見直しや学校の特徴を出そうとさまざまな改善や取り組みをはじめており、その成果を出してきた一部の私立中学は志願者数を伸ばすようになってきています。
入試対策
宮城県内の中学入試は、宮城教育大学附属中学校の1次選考試験が11月上旬、公立中高一貫校と私立中学の入試は、1月上旬(10日前後)のいずれも早い時期に入試が行われますので、早めの受験対策が必要になります。私立中学の受験では、10月下旬までに教科書レベルの基本内容を終了させ、11月下旬までに志望校の出題傾向に合わせた応用力の養成、そして12月からは志望校の過去問演習による実戦力の養成と総仕上げを行うのが、標準的な対策となります。
公立高校入試の動向
「仙台への一極集中ではなく、仙台の中での移動が激しい」
宮城県の教育・入試事情は、今大きな転換期を迎えています。
平成22年度における学区の撤廃により受験生の出願動向も大きく変化し、平成23年度入試においても同様の傾向が見られました。しかし、出願の流れや学校別出願状況には若干の違いがあります。平成22年度入試では2回目の予備調査と本出願の倍率にほとんど変化がなく、2回目の予備調査の段階で出願校をほぼ決定したと思われます。一方で、平成23年度入試では2回目の予備調査と本出願の倍率に差異が見られ、多くの受験生がぎりぎりまで出願校の決定を遅らせたことが推察されます。特に理数科で顕著に表れていますが、この背景には学区撤廃初年度の平成22年度入試において、仙台や旧仙台南学区に受験生が集中したことが挙げられるのではないでしょうか。仙台への一極集中に関しては、地域間の学力差や地元志向の進路指導により、学区撤廃前の水準からほとんど変化していません。また、旧仙台北学区から南学区への移動は平成22年度に倍増し、平成23年度入試も同水準のまま推移しています。旧南学区の高校に受験生が集中している影響は特にトップ校で顕著に表れ、旧北学区の仙台二高・宮城一高は、この2年間いずれも低倍率となっています。旧北学区の受験生が、最難関と言われる仙台二高の受験を見送り、旧南学区のトップ校である仙台一高に志望校を変更したことが原因と思われます。また、ここ数年着実に大学進学実績を伸ばしている仙台三高に人気が集まったことも宮城一高の倍率低下の要因でもあります。入試制度に変更がないことから平成24年度入試でも大きな傾向の変化はないものと思われます。公立高校入試では実力をしっかりとつけるのと同時に、出願状況を見極めながら志望校を決定する必要があります。
入試情報
平成24年度の高校入試は、仙台青陵中等教育学校の後期募集の停止を除いて大きな制度変更はなく、日程も平成23年度入試のスケジュールを踏襲しています。また、推薦入試も多くの高校において内容に大きな変化はありません。難易度の高い作文を課す仙台一高・仙台二高・宮城一高・仙台二華高の進学校については十分な推薦対策を行うことが求められます。
新しい入試制度について(平成25年度入試で導入)
現在の中学2年生が受験する平成25年度の入試から、これまでの推薦入試制度が廃止され、前後期選抜制度に移行されます。現行の推薦入試は、「基準がわかりにくい」、「学力検査がないために、生徒の学習意欲が低下している」などの声があり、入試制度全体を見直すことになりました。新入試制度の概要と前期選抜の特色は以下のとおりです。

志望校合格に必要な対策とは…
上記のような高校入試の動向から、「志望校合格」に必要なキーワード(対策)が浮かび上がってきます。

全国の大学入試動向
大学全入時代と言われますが、難関大学の志願者は増加傾向で難易度にも変化がありません。
入学定員が入学希望者数を上回る「大学全入時代」をむかえました。確かに少子化による競争率の低下、大学・学部の新設や受験機会が増加するなど、合格しやすくはなっています。しかし、実際には人気のある大学に受験生は集中し、難関大の志願者は逆に増加傾向。難易度にも変化がないのが現状です。人気の学部はますます入りにくくなっています。こうした状況をふまえたしっかりとした受験対策が必要です。
AO・推薦入試
AO入試での入学が急増。推薦入試とあわせると大学進学者の半数に迫る勢いです。
大学入試は国公立大・私立大ともに、「一般入試」「AO入試」「推薦入試」の3つに分かれます。AO入試・推薦入試の割合は年々高まる傾向にあり、4年制大学進学者全体の半数に迫る勢いです。AO入試は、書類審査・小論文・面接などを組み合わせて学習意欲の高い生徒を取る入試制度です。推薦入試と似ていますが、「グループディスカッションなど推薦入試にない選抜方法を採用」「じっくりと人物を評価するため選考に時間をかける」などの点で異なります。2012年度は、私立大で466校、国公立69校がAO入試を実施しました。ただし、一部の難関大学でAO入試を廃止する動きも見られるので、志望校の入試動向には十分注意しましょう。
センター試験
センター試験は、国公立大・私立大の約9割が利用。
国公立大では5教科7科目が標準です。
2012年度のセンター試験の志願者数は約55万5500人。国公私立合わせて674の4年制大学がセンター試験を利用します。今や私立大のセンター利用数は、2012年度入試では513大学にのぼっています。主要な国公立大のほぼすべてにおいて5教科7科目が課せられるようになっており、受験生にとってはかなりの負担になると思われます。幅広い科目での基礎学力の強化がますます重要になっています。なお、2012年度入試より、社会科において「倫理」と「政治・経済」を統合した「倫理、政治・経済」が新たに加わっており、「倫理」や「政治・経済」を対象から外す大学もあるので注意が必要になっています。
国公立二次/私大入試
大学ごとに配点パターンが異なる国公立二次試験。小論文・面接を課す大学が増加傾向です。
私大入試は複雑で多様化。志望する大学・学部の入試方式に合わせた対策が不可欠となります。
国公立大の二次試験は「センター試験重視型」「二次試験重視型」「平等配点型」と志望大学によって配点パターンが異なるので、注意が必要です。二次試験で小論文や面接を課す大学も増えています。私立大の入試の基本は3教科型の受験ですが、センター試験利用のほか、複線入試・得意科目重視型・試験日自由選択制・地方試験・ユニーク試験などがあり、同じ大学の同じ学部で複数回の受験も可能です。このように多様化する入試方式の情報をつかみ、志望する大学・学部ごとの対策が必須となります。
宮城県の大学入試動向
東北大学
センター試験は、5教科7科目の受験が必要です。
二次試験の配点比率は学部によって異なりますが、いずれも二次試験のほうが高くなっています。
センター試験は、文学部・教育学部・法学部・経済学部の文系学部は、社会2科目、理科1科目を含む7科目、理学部・医学部・歯学部・薬学部・工学部・農学部の理系学部は社会1科目、理科2科目を含む7科目となっています。二次試験は、文系学部は英語・数学・国語の計3科目、理系学部は英語・数学・理科2科目の計4科目となっています。センター試験と二次試験の配点比率は学部によって異なりますが、1:1〜1:3の間でいずれも二次試験の比率が高くなっています。これらのことから、センター試験対策を早めに終わらせ、二次試験対策に取り組むとともに、不得意教科を作らず全教科バランスよく得点できるよう対策する必要があると言えます。





















