中学入試の動向
私立中学の入試(国立・県立除く)は、下図の通り北九州市外も含みいくつかの特徴があげられます。
(1)傾斜配点…算数と国語の比重が大きいということ。 (2)合格ラインは5割〜6割5分の正答率である。
以上の2つが大きな特徴です。
(1)の算数・国語の比重が大きい理由は、受験生に高い論理的思考力も求められているからであり、早期の本格学習によるスムーズな受験体制作りができるかどうかによって受験生の負担に影響がでてくるものと考えられます。
(2)については、基本的な問題をしっかり解答することが大切であることを物語っていますが、それは単なる学校レベルの「基礎力」ではなく、「入試の基礎力」であることに注意しましょう。同時に難問・奇問を闇雲に解く必要もありませんので、志望校ごとの必要とされるレベルやボリュームに応じた「見極める目」を持つようにしましょう。原理・原則に沿ったしっかりとした理解力、そしてそれらに裏づけされたトータルな応用力と実戦力が中学入試で求められる力といえるでしょう。


福岡県の県立高校入試状況と特徴
高い実質倍率と環境の変化
福岡県は、全国の県立入試で屈指の高い競争率を誇る厳しい入試状況といえます。特に学区トップ高校である小倉高校、東筑高校、修猷館高校、筑紫丘高校、福岡高校などは毎年「約100〜400名以上が不合格者」となってしまう「し烈な闘い」が繰り広げられています。「高い倍率」でも、定員の何倍もの合格者をだす多くの市内私立高校と違って、「定員数=合格者数」という実質倍率において1.3〜1.9倍という数字は非常に高いと言わざるを得ません。
また2007年度入試より、第2学区(門司区)と第3学区(小倉北区・小倉南区・戸畑区)の通学区域が統一されて広い受験区域が誕生しました。第2学区には、福岡県初の県立中高一貫校の一つである門司学園があり、2007年度より門司学園高校の入試がスタートしました。
県立高校入試問題への取り組み方
これまで福岡県の県立高校入試問題は、他府県に比べると「標準的」で「基本的」といわれていましたが、ここ数年難化傾向にあり教科別にみると50%~58%の平均正答率と抑えられており、2011年度入試では前年度と比べて理科以外の教科は平均点が著しく落ちています。P.14の一覧の通り教科を大問別に見てみると、83.0%〜21.2%まで正答率には幅があり、志望校によって重点的に強化する教科や学習分野を設定する必要があります。教科別に見て特に難化傾向が強いのは国語です。数学は難度の高い問題をうまく捌きながら合格ボーダーを突破出来るか、という闘いになります。志望校別では、トップ高校を志望するのであれば、基本の反復練習にとどまらず、数学の空間図形を初めとする正答率の低い分野、英語の自由英作文と長文読解、理科の論述問題なども得点する必要があります。逆にその他の高校であれば、得意教科や不得意教科の状況によって「捨てる分野」を敢えて設けて、それより学習効果の高い分野を集中的に取り組むなどの対策で合格を勝ち取ることも可能となります。このような福岡県の入試問題に確かな傾向とレベルが存在する以上、一人ひとりの志望校とそれぞれの学習状況に応じた学習戦略と徹底した対策が合格の鍵を握っています。


全国の大学入試動向
大学全入時代と言われますが、難関大学の志願者は増加傾向で難易度にも変化がありません。
入学定員が入学希望者数を上回る「大学全入時代」をむかえました。確かに少子化による競争率の低下、大学・学部の新設や受験機会が増加するなど、合格しやすくはなっています。しかし、実際には人気のある大学に受験生は集中し、難関大の志願者は逆に増加傾向。難易度にも変化がないのが現状です。人気の学部はますます入りにくくなっています。こうした状況をふまえたしっかりとした受験対策が必要です。
AO・推薦入試
AO入試での入学が急増。推薦入試とあわせると大学進学者の半数に迫る勢いです。
大学入試は国公立大・私立大ともに、「一般入試」「AO入試」「推薦入試」の3つに分かれます。AO入試・推薦入試の割合は年々高まる傾向にあり、4年制大学進学者全体の半数に迫る勢いです。AO入試は、書類審査・小論文・面接などを組み合わせて学習意欲の高い生徒を取る入試制度です。推薦入試と似ていますが、「グループディスカッションなど推薦入試にない選抜方法を採用」「じっくりと人物を評価するため選考に時間をかける」などの点で異なります。2012年度は、私立大で466校、国公立69校がAO入試を実施しました。ただし、一部の難関大学でAO入試を廃止する動きも見られるので、志望校の入試動向には十分注意しましょう。
センター試験
センター試験は、国公立大・私立大の約9割が利用。
国公立大では5教科7科目が標準です。
2012年度のセンター試験の志願者数は約55万5500人。国公私立合わせて674の4年制大学がセンター試験を利用します。今や私立大のセンター利用数は、2012年度入試では513大学にのぼっています。主要な国公立大のほぼすべてにおいて5教科7科目が課せられるようになっており、受験生にとってはかなりの負担になると思われます。幅広い科目での基礎学力の強化がますます重要になっています。なお、2012年度入試より、社会科において「倫理」と「政治・経済」を統合した「倫理、政治・経済」が新たに加わっており、「倫理」や「政治・経済」を対象から外す大学もあるので注意が必要になっています。
国公立二次/私大入試
大学ごとに配点パターンが異なる国公立二次試験。小論文・面接を課す大学が増加傾向です。
私大入試は複雑で多様化。志望する大学・学部の入試方式に合わせた対策が不可欠となります。
国公立大の二次試験は「センター試験重視型」「二次試験重視型」「平等配点型」と志望大学によって配点パターンが異なるので、注意が必要です。二次試験で小論文や面接を課す大学も増えています。私立大の入試の基本は3教科型の受験ですが、センター試験利用のほか、複線入試・得意科目 重視型・試験日自由選択制・地方試験・ユニーク試験などがあり、同じ大学の同じ学部で複数回の受験も可能です。このように多様化する入試方式の情報をつかみ、志望する大学・学部ごとの対策が必須となります。
福岡・北九州地区の大学入試動向
「福岡・北九州地区では、地元国公立大学への根強い志向があります。」
右の表は、2011年度の福岡・北九州地区の主要進学校(P13に掲載している高校より)の大学合格実績の統計をとったものです。その中で最も多く合格したのは九州大学、そして北九州大学、九州工業大学と続きます。県内に7つもの国公立大学を有する福岡県では大学進学に関する豊富で多様な選択肢があり、更に近年の不況の影響も手伝い「地元国公立」受験志向の強い地域といえます。





















